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さんとめの木をいかす展を開きました
2023年11月27日
埼玉県の三富地域農業振興協議会は11月18、19の両日、川越市の小江戸蔵里(こえどくらり)で「さんとめの木をいかす展」を開きました。
パネルや地割り模型の展示などで歴史・文化を紹介し、平地林木材で作った工芸品の展示即売やワークショップなどで平地林の必要性や大切さを訴えました。
同地域は平地林で集めた落ち葉を堆肥として農地で使い、農産物を生産しており、「武蔵野の落ち葉堆肥農法」は7月に世界農業遺産に認定されました。
平地林は、防風林や燃料用のまきにするなど多くの役割を果たしてきましたが、まきの利用は減り、平地林の管理が行き届かない例も目立ちます。
展示会は木工製品の商品化を通じて、平地林のPRや都市住民らの理解促進などを目的に開き、17年目。今回は県内の8工房が出展しました。
会場では歴史や文化などを紹介するパネル展示で三富地域をPR。
ワークショップでは、三富材を使った時計やおもちゃ作り、コナラなどの木をカンナで削る「五角箸」作りが行われ、各工房の工芸品なども並びました。新たな取り組みとして、各工房が「ナラ枯れ」を起こした木を使った木工製品の展示即売や公共機関で使用されるナラ枯れの木を有効活用した「さんとめのコナラのベンチ」の展示も行われました。
高村クラフト工房の高村さんは「ナラ枯れ木を有効活用した取り組みは自然環境に配慮した新たな活動だ。今後も平地林を守るための運動に協力したい」と語りました。
同協議会事務局の県川越農林振興センターの藤澤担当部長は「世界農業遺産に認定されたこの地域の農業を更に振興するために、平地林の必要性について理解を深める活動を継続したい」と話しました。