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「農業遺産農業塾」開校

2024年7月2日

埼玉県三芳町は6月22日、世界農業遺産認定記念事業の一環として、「農業遺産農業塾」を開校し、地元住民ら20人が参加しました。都市近郊の伝統農業を肌で感じ体験することで、地元住民らに農業をより身近に感じてもらい、新規就農者の育成を目指しています。

同町では、昨年7月に江戸時代から伝わる農法「武蔵野の落ち葉堆肥農法」が世界農業遺産に認定されました。屋敷や畑、平地林が順に短冊状に配置された独特の景観が広がり、平地林から集められた落ち葉を2、3年ほど発酵させてから堆肥として畑にすき込まれます。この農法で培われた土壌の良さを生かして、同町は全国でも有数のサツマイモ産地として知られています。

参加者は同町の農業センターで町職員から同農法についての説明を受け、町立上富小学校の屋上から平地林が短冊状に配置された独特の景観を見学しました。

また、同町で島喜農園を営み、同農法を実践している島田さんの畑でジャガイモの収穫体験や試食、堆肥場の見学などを通して、参加者は地域農産物への理解を深めました。

親子で参加した人は「落ち葉掃きなどをきっかけに農業塾へ参加した。自分たちが掃いた落ち葉がどのように使われるのかが分かる良い食育になるので、今後も参加したい」と話しました。

島田さんは「農産物がどのようにできて、農家がどのように働いているのかを理解してもらえる良い機会だ。参加者とのコミュニケーションは、自分自身の気付きと成長にも繋がる。この活動を通じて農業と農家への理解者が増えたらありがたい」と話しました。

講座は、来年3月までの計5回を予定。座学や体験落ち葉掃きなどの実地を交えながら学んでいきます。