「ゆめわかば」を茶入れする清水さん。
丁寧に作ったお茶からは香気が漂います。
――就農から現在までの状況をお聞かせください。
江戸時代から続く茶農家の16代目として、現在は約5ヘクタールの面積で「ゆめわかば」や「ふくみどり」、「おくはるか」など約10品種のお茶の栽培・製造・販売を行っています。
高校を卒業後、静岡県で茶についての基礎を学び、就農して45年になります。就農当時は静岡県と埼玉県では環境が異なり、厳しい寒さの中、栽培管理を行っていたことは今でも記憶に残っています。お茶づくりは天候や芽の具合が日々変わるため、量と回数を重ねることが重要です。失敗や苦労して得た知識を後世に伝えながらも、萎凋など新たなことにも力を入れ、消費者から求められるような丁寧なお茶づくりを心掛けています。
妻の宏美さん(右)と知弥さん・裕美子さん夫婦(左)との
一枚。これからも家族でお茶づくりに励みます。
――お茶づくりの今後について教えてください。
今は埼玉県の品種を使い、緑茶・紅茶・烏龍茶の製造に力を入れています。ありがたいことに義理の息子が後継者として茶農家を継ぎ、精力的に活動してくれています。特に紅茶づくりについては、息子から刺激を受けることも多く、互いに情報を共有し合いながら切磋琢磨しています。その甲斐もあり、清水園としてプレミアムティコンテストやイギリスで行われた「THE LEAFIES」などで賞を取ることができました。紅茶づくりは他のお茶づくりの技術向上にも繋がるので、これからも楽しみながら努めていきたいです。
今後も家族一丸で狭山茶の振興に努め、お茶の魅力を消費者の方に伝えていきたいと思います。