管内の農作物への鳥獣被害で最も被害金額が大きいのは、野菜です。特に、スイートコーンやスイカなどは、中山間地以外の平地でも獣害対策が必要になっています。
今回は、平地に多い中型獣(アライグマ、ハクビシンなど)の被害対策についてご紹介します。
中型獣の対策としては、電気柵による侵入防止が有効です。
スイートコーンを加害する中型獣は、主にアライグマ、タヌキ、アナグマです。
「登る」「横に飛ばない」「侵入のために穴を掘らない」の3点が特徴です。やぶれない障害物は、必ず登ろうとします。
「登るのが苦手」「ネット、ビニルひも等をかみ破る」のが特徴です。
「穴を掘る」のが得意です。 地際に穴を掘って、柵の下から侵入します。
中型獣は、電気柵を設置して侵入を防ぐことが有効です。
埼玉県農業技術研究センター開発の、獣の行動特性に合わせた電気柵「楽落くん」は、トリカルネットを設置することで、電線位置が50cm高さになり、獣がネットをたどって探索したり、乗り越えようとするため、感電する確率が高く、正しく設置すれば非常に効果があります。
①作付け時に、電気柵設置場所と、外周に管理のための通路スペースを確保しておきましょう。(点検のため)
②被害が出る前に、電気柵を設置しましょう。スイートコーンでは、雌花抽出期です。(馴れ防止)
③地際に5cm以上の隙間を作らないように設置します。ネットと電線の間隔も5cm以上開かないように、結束バンドで止めます。(くぐりぬけ防止)
④設置したら必ず通電しましょう。昼間も通電します。(馴れ防止)
⑤雑草や作物の葉やつるなどが、電線に触れないようにしましょう。(漏電して効果がなくなります)
⑥電気が十分に通っているか、電流計で確認しましょう。(効果が十分発揮されるように)
⑦収穫が終了したら速やかに撤去しましょう。(馴れ防止)
川越農林振興センター
農業支援部
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