ＪＡいるま野
「令和6年産」の
米づくりについて
1．主要品種のバランスがとれた集荷・販売の実施
令和5年産から始まったＪＡ共同計算において、販売情勢を見極め、地産地消の拡充、卸等への有利販売強化に取り組み、生産者（組合員）の所得増大・生産意欲向上を目指した取り組みを行ってまいります。
| 年産/品種 | コシヒカリ | 彩のきずな | 彩のかがやき | 五百川 | 合計 |
| 6年産目標 品種割合 |
1,600t 32.0％ |
3,160t 63.2％ |
200t 4.0％ |
40t 0.8％ |
5,000t 100％ |
| 5年産実績 品種割合 |
1,459t 34.2％ |
2,516t(205t) 58.9％ |
247t 5.8％ |
47t 1.1％ |
4,269t 100％ |
| 4年産実績 品種割合 |
1,416t 31.4％ |
2,794t(401t) 62.0％ |
248t 5.5％ |
49t 1.1％ |
4,507t 100％ |
| 年産/品種 | コシヒカリ | 彩のきずな |
| 6年産目標 品種割合 |
1,600t 32.0％ |
3,160t 63.2％ |
| 5年産実績 品種割合 |
1,459t 34.2％ |
2,516t(205t) 58.9％ |
| 4年産実績 品種割合 |
1,416t 31.4％ |
2,794t(401t) 62.0％ |
| 彩のかがやき | 五百川 | 合計 |
| 200t 4.0％ |
40t 0.8％ |
5,000t 100％ |
| 247t 5.8％ |
47t 1.1％ |
4,269t 100％ |
| 248t 5.5％ |
49t 1.1％ |
4,507t 100％ |
※彩のきずなの（）内の数値は、下屋集荷の数量です。
（令和5年11月末現在）
2．契約に伴う品種の取り組み
下記品種には契約栽培が含まれますので、令和6年産については契約先との協議の上、作付け希望者へ意向調査を実施し、取り組みをしてまいります。
《参考》令和5年産実績
| 品種 | 生産者数 | 作付面積 | 出荷数量 | 平均単収 |
| 大粒ダイヤ | 22人 | 24.7ha | 124t | 502kg/10a |
| ほしじるし | 1人 | 0.6ha | 2.7t | 450kg/10a |
| さけ武蔵 | 9人 | 10.5ha | 36.0t | 342kg/10a |
3．今後導入検討を行う試験品種の取り組み
(1)「えみほころ」埼玉県が育成した中晩生品種
暑さに強い水稲品種として、令和6年産からは「埼玉県産えみほころ」の試験栽培に取り組みます。
既に普及している「彩のかがやき」・「彩のきずな」の中間となる中晩生熟期の品種で、県内全域に栽培適性があります。
特徴 ①良食味！
精米のアミロース含量がやや少なく食味も「彩のかがやき」並みです。
特徴 ②暑さに強い！
「彩のかがやき」に比べ、暑い夏でも白未熟粒の発生が少なく玄米品質が優れます。
特徴 ③大粒！
「彩のかがやき」に比べ、厚みがあり千粒重が大きいです。
特徴 ④収量！
「彩のかがやき」に比べ、早植・普通期ともに同等の収量です。
特徴 ⑤イネ縞葉枯病抵抗性！
県内における重要病害である「イネ縞葉枯病」に抵抗性です。
中晩生熟期の「えみほころ」は、ほどんどの作型に適応可能なため、麦類との二毛作や他品種と組み合わせて栽培することにより、土地利用率の向上と作業分散による経営安定が見込めます。
県川越農林振興センターが指定する令和6年実証圃場により生産管理技術を確認します。
| 生育実証圃場設置予定場所 | 設置面積上限 | |||
| 坂戸市 | 川越市 | 富士見市 | 狭山市 | 2ha/ＪＡ管内 |
※実証圃場設置面積の上限は埼玉県生産振興課により定められており、全量を全農さいたまへ販売する予定です。
※埼玉県による種子供給については、令和6年産は実証圃用のみ、令和7年産は割当て等の限定的になる予想で、本格供給は令和8年産からの見込みとなっております。
(2)「TR3344」国が育成した東洋ライスとの共有品種
いるま野の玄米販売先である東洋ライス株式会社と「TR3344」の試験栽培を2018年から共同研究として調査圃を設置しております。
令和5年産は、坂戸市1戸で約66a試験栽培を行い、農産物検査は1等となっております。
今後、東洋ライスとの契約栽培に向けて検討します。
4．令和6年産米 栽培のポイント
●気象に負けない“米づくり” 6つのポイント
令和6年（2024年）産の水稲生育期間も、どのような気象で推移するか予想は困難です。
以下の6つのポイントが収量・品質を安定させます！
| 項目 | 実施内容 |
| ①土づくり | 稲わらを早期に分解させる。堆肥・籾殻など、有機物を可能な限り投入。 |
| ②ケイ酸資材の投入 | ケイ酸を非常に多く吸収します。稲の活力活性。 |
| ③耕うん | 深め（15cm）に耕うんすることで根が広がり、養分吸収率アップ。 |
| ④水管理 | 移植後の浅水管理・ガス抜き、幼穂形成期の間断 |
| ⑤穂肥等 | 適正な穂肥。後半の栄養不足は品質および収量を低下させます。 |
| ⑥適期刈り取り | 刈り遅れは品質低下を助長します。早めの刈り取りが基本です。 |
●病害虫対策
適切な病害虫防除も収量・品質を安定させます。発生リスクが高い病害虫をしっかり防除しましょう。
（1）イネ縞葉枯病
ヒメトビウンカが、病原ウイルスを媒介してイネ縞葉枯病を発生させます。
防除対策のポイントは、箱施用薬剤を使用し田植え時期から防除を実施することです。
（2）紋枯病
前年に発病した株で越冬する菌核が伝染源で、過剰な分けつによる株内の高温・多湿や窒素過多で発生が多くなります。
防除対策のポイントは、イネ縞葉枯病と同様に箱施用薬剤を使用し田植え時期から防除を実施することです。
ナラシ対策等（セーフティーネット）への加入をご検討ください。
セーフティーネットとして米価が標準的収入額を下回った場合、その差額の9割を補てんする制度があります。なお、令和4年（2022年）産より、ＪＡなどと事前に出荷契約を締結していることが加入要件となりました。
詳しくは販売部販売推進課（049-227-6158）または各行政までお問い合わせください。
5．非主食用米の作付け維持
農水省によると、令和5年産主食用米は前年産より9,000ha減少し124万2,000haとなり、需給とバランスが均衡し米価回復により主食用米作付けへの回帰も予想されておりますが、今後も主食用米と非主食用米（米粉・飼料用米等）との均衡が必須となります。
令和6年産の米価の安定に向けては、引き続き非主食用米の作付け維持に努めてまいります。
《参考1：令和5年産「米粉用・飼料用」実績（いるま野管内）》
| 種類 | 出荷者数 | 契約面積 | 契約数量 | 出荷数量 |
| 米粉用米 | 41人 | 52.6ha | 341t | 347t |
| 飼料用米 | 46人 | 51.5ha | 248t | 275t |
《参考2：令和6年産水田活用直接支払交付金等》
| 種別 | 戦略作物助成 | 品代※ |
| 米粉・飼料用米 | 80,000円/10a | 米粉用米 28～36円/kg（税別） 飼料用米 16～22円/kg（税別） |
※品代は令和5年産のものです。
※埼玉県では「むさしの26号」が県知事特認による「専用品種」に認定されています。
6．うまい米づくり
●彩のきずな『特A』プロジェクトの取り組み
日本穀物検定協会主催の食味ランキングにおいて令和2年産、3年産、4年産と3年連続で『特A』を獲得している当該プロジェクトに、現在7人の生産者が参加し良食味の「彩のきずな」栽培に取り組んでいます。
※令和5年産ランキングの発表は2月末から3月初旬になります。
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被覆肥料（プラスチックカプセル）の海洋流出防止に係る取り組み
近年、水稲一発肥料等の被覆資材（コーティング材）のプラスチックカプセルの河川を経由した海洋流出が社会問題となっています。
こうした状況を踏まえ、生産者の皆様と共に以下の取り組みを進めてまいりますので、ご理解・ご協力をお願い致します。
- 畦畔管理の強化と「浅水代かき」「自然落水」の推進
- 「流出防止ネット」の活用
- 環境にやさしい新資材の共同開発
