関東農政局が発表した埼玉県の作況指数は、「101」の平年並み、埼玉県西部も「101」の平年並みでした。
5月から6月の気温が安定せず、育苗時のムレ苗などの症状が一部で見られました。
田植作業は天候に恵まれ順調に進捗し、活着も良好でした。
しかし、平年より気温が低く推移したことから、初期分けつの発生は停滞していました。
令和4年産はカラ梅雨と高温が続いたため、中干しが近年になくうまくできた圃場が多くありました。
ただし、6月上旬植の圃場の中干しは、7月の戻り梅雨の影響で5月植ほどの効果は見られませんでした。
中干しが十分にできた圃場では、穂肥でヨードカリ反応55~60%の染色率があり、窒素分で1~2キログラム強/10アールの施用ができました。
初期生育は遅れていたものの、この時期にはどの栽培ステージも平年並みに戻りました。
出穂後の高温が心配されましたが、真夏日になる日数は少なく、8月上旬は夏日にも届かない日が数日ありました。
病害虫については、減収を招く病害虫の発生はなかったものの、コシヒカリに縞葉枯病、彩のきずなに紋枯病が散見されました。
また、葉いもちは発生していませんでしたが、気温の影響で穂首いもちが発生した圃場がありました。
平年と比較し、気温の変化は大きかったものの、中干しが十分にでき、穂肥がしっかり施用できたことや出穂後の日較差が大きかったことにより、豊作型の作柄となりました。
また、品質についてはコシヒカリで乳白等未熟米により2等となったものの、彩のきずなはほぼ1等となりました。
令和4年産では大きな被害にならなかったものの、多発すると大きな減収となるものがいもち病です。そこで、いもち病の対策として、以下のとおり参考にしてください。
川越農林振興センター
農業支援部 TEL:049-242-1804