品質向上に向けた水稲適期収穫について

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川越農林振興センター
農業支援部
技術普及担当 TEL:049-242-1804

今年の水稲の生育状況は、5月の気温が低く、分げつが進みませんでしたが、その後、気温が高い日が続いたことで、分げつが進み順調に生育しました。梅雨明けは6月27日で、水田の中干しができました。また、6月下旬から7月初旬にかけては、県内各地で最高気温35℃以上の日が10日連続で観測されました。
今後の天候によって登熟の進み方は変わっていきます。作業の直前に慌てることの無いよう、準備を心掛け、収穫適期を逃さないようにしましょう。

①早期に落水しない

早期落水は、玄米の品質低下を招く大きな要因となります。
落水は出穂後30日を経過してから行いましょう。

②積算温度で、刈り遅れを防ぐ

刈取り適期は、出穂後の積算温度(表1)と籾の色の変化(帯緑色籾割合・図1参照)で判断します。
しかし、令和2年は高温が原因で、刈り遅れによる品質低下が多発しました。気温の高い年は積算温度を毎日確認し、籾の色の変化も考慮して、収穫時期を決めてください。

品種 積算温度 帯緑色籾割合 出穂後日数
彩のきずな
(早植栽培)
900~1,200℃ 10~50% 32~44日
コシヒカリ
(早植栽培)
950~1,150℃ 10~15% 34~42日
彩のかがやき
(早植栽培)
910~1,100℃ 45~90% 34~43日
表1 出穂後の積算温度
( 主要農作物奨励品種特性表より)
図1 帯緑色籾割

③適切な乾燥調製の実施

自宅の乾燥機を使う場合は、送風温度を40℃以下、乾燥仕上げの水分を14.5〜15%に調整します。なお、収穫前の降雨等で高水分となった籾を急激に乾燥すると胴割れ米が発生し、品質低下の原因となります。
また、乾燥後は放冷を十分に行い、籾の温度が下がってから籾すりを行いましょう。

④翌年作への準備

収穫が終わったほ場に残った稲わらや籾殻は、早めにすき込みましょう。気温が下がってからすき込みでは土中の微生物の活動が低下しますので、田植えまでに有機物の分解が進みません。令和3年は12月に入ってもすき込みが進んでいない地域を確認しました。計画的な土づくりで水稲の安定栽培を目指してください。

埼玉県農業大学校学生募集

埼玉県農業大学校では、令和5年度入学生を募集しています。同校では、農業及び関連産業の担い手としての実践力を養うため、生産から経営、流通等の一貫した学習を行います。また、二年課程と一年課程があり、各種資格・免許取得の機会があります。加えて、通学困難な方は寮に入ることも可能です。

【試験日程】

●推薦入試 令和4年10月27日
(出願期間 10月1日〜11日)

●一般入試 令和4年11月28日
(出願期間 11月1日〜11日)

願書や募集案内は、川越農林振興センターや各市町農政担当課のほか、埼玉県ホームページからも入手が可能です。

【問い合わせ先】

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川越農林振興センター農業支援部 
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