春野菜ののらぼう菜。収穫は、4月中旬まで続きます。
―就農以来、心掛けていることはありますか?
私は、妻と息子の3人で農業を営んでいます。ネギやジャガイモ、トマトといった年間30品目以上の季節野菜に加え、花苗も栽培。季節野菜は、市内の量販店やJA農産物直売所「あぐれっしゅげんき村」などに出荷しています。
就農して18年が経ち、常に心掛けていることは、安全で安心な野菜を届け続けることです。2年ほど前のことですが、S―GAP(埼玉版農業生産工程管理)実践農場の認証を、個人の野菜専業農家として、市内で初めて取得しました。食品安全や労働安全、環境保全など50の評価項目を日常の業務から意識して取り組んでいます。
長ネギ苗の栽培管理。葉先をカットすることで、苗の成長を促します。
―吉田さんの考える食の大切さとは何ですか?
S―GAPの取得は、市内の小中学校にも給食用の野菜を納めているので挑戦しようと思いました。その関係でコロナ禍前は、生徒と触れ合う機会も多くあり、その都度、食の大切さを伝えてきました。“旬の地場野菜を食べる”“珍しい野菜を知り、食べるキッカケを作る”“野菜の成長過程を学ぶ”。コロナ禍の今、直接伝えることは難しいですが、皆さんの家庭でもぜひ実践してほしいと思っています。
農業は、“毎年が1年生”の気持ちで挑まなければなりません。自然相手なので上手くいくことばかりではありませんから、初心を忘れずに子どもたちのためにも一生懸命頑張っていきたいと思います。