JAいるま野広報 6月号_No
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安全な農産加工品を消費者に提供するには、 食品衛生法に則って安全・安心な生産を行う必要があります。 そこで、今回は農産加工において特に注意が必要な「食中毒の防止」と「異物の混入」について記述します。 万が一「食中毒が出たら」、「異物混入があったら」、その商品だけでなく、販売している直売所や産地等にも影響が広がる可能性が出てきます。 そのため、日頃から、衛生管理について話し合ったり、作業前のチェックを習慣づけるなど、安全・安心に対する意識を持ち続ける心構えが必要です。1 食中毒防止の三原則 食中毒の危険は、身近なところに潜んでいて、少しの油断や知識不足が健康被害を招いてしまいます。 一方、正しい知識を身に付け、予防のポイントを押さえることで、多くの食中毒を予防することができます。 食中毒は一般的に梅雨(6月)~初秋(9月)に多く発生が見られますが、近年気候等の変動が大きくなったこともあり、一年を通じて食中毒発生の可能性があります。 (1)病原菌をつけない まずは、食品に「病原菌をつけない」ためには、作業者の健康管理が大切です。作業者が、下痢など体調の悪い時には加工作業をしてはいけません。 つぎに、基本となる手洗いの正しい方法を身につけて、こまめに手洗いをしましょう。 ① 手を洗う前に、時計・指輪など装飾品をはずし、爪は短く切りそろえる。 ② 流水で軽く手を洗う。 ③ 石鹸を十分に泡立てる。 ④ 手のひらと甲、指の間を30秒ほど洗い、親指の付け根もくるくると洗う。 ⑤ 爪、指先を爪ブラシなどを使って念入りに洗う。 ⑥ 手首も念入りに洗い、流水でよくすすぐ。(20秒) ⑦ 使い捨てペーパータオル等で拭く。(布製タオル等は共用しない。) ⑧ 消毒用アルコールを手指によくすり込む。 (2)病原菌を増やさない 病原菌が増殖するには、温度・水分・栄養が必要です。 《温 度》 一般的な病原菌は、10~60℃で増殖し、特に30~40℃で急速に増殖します。このため、食品がこの温度帯になる時間を極力短くして、菌の増殖を防ぎます。また、加熱した食品は早めに冷ましましょう。 《水 分》 製造に使用した器具・容器・ふきん等は、よく洗って乾燥することが重要です。 《栄 養》 食品や食品残さは病原菌の栄養です。使用した器具・容器には食品や残さが残らないようよく洗いましょう。 (3)病原菌をやっつける 食品はしっかり加熱しましょう。加熱殺菌はそれぞれの食品の特性に応じた十分な温度と時間を守って行います。2 異物の混入を防ぐ 農産加工における異物としては、もっとも代表的な髪の毛のほか、昆虫、ばんそうこう、輪ゴムなどが見つかっています。加工室に入る時は、外からの汚染源や異物の元となるものの持ち込みに注意しましょう。 作業前のチェックとしては、 ① 作業者の健康状態を確認する。 ② 不要なものは加工所内に持ち込まない。 ③ 清潔な服装で作業する。 ④ 帽子とマスク等の作業衣を正しく着用する。 ⑤ 外履きから内履きへ靴を履きかえる。 ⑥ 粘着ローラーをかける。 ⑦ 手洗いをしっかりとする。 以上、衛生管理や安全管理に気をつけて、安心・安全な農産加工品の生産販売に努めましょう。農産加工における食品の安全管理について川越農林振興センター農業支援部 ☎049-242-180407「いるま野」2017.6
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