JAいるま野 広報誌 2024.10|No.340
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1 来期に向けての管理2 ゆずのせん定(2月下旬~)3 ゆずの長期保存方法ゆずの果実は糖、酸含量が多く、隔年結果性が強いのが特徴です。このため、6月~10月にかけて重点的に施肥をすることで果実の発育や樹勢維持を促しましょう。収穫と時期が重なりますが、気温が低くなると肥効が悪いので、収穫前に施肥し、翌年度以降に備えましょう。また、着果の多い年については、大きな側枝単位、主枝単位または、1本の樹単位で着果している果実をすべて摘果し、新梢の発生と伸長を促しましょう。(1)整枝主枝、亜主枝をとって樹形を整えましょう。腰くらいの高さから側枝を置いて、樹高は2~3mに抑えましょう。(図1)収穫は果実が7分程度着色した時点で行います。収穫時にはヘタをやや長めに残します。この際、長すぎて他の果実に傷がつかないよう注意してください。大玉果よりもやや小さい果実(約100g前後)が適しています。コンテナに果実を並べ、風通しの良い場所で果実重量の6~8%減少させます。温度は12月までは5℃、1月以降は3℃を保ちます。湿度は80~85%に管理します。温度が5℃以下になると湿度が除湿器を使用します。2~3日ごとに15~20分の換気を行い、空気を入れ替えながら果実を点検します。(6)果実の点検ポイント果皮が張って浮皮になる場合は過湿状態です。乾燥した日に換気時間を長めにします。果皮がしなびている場合は乾燥状態です。庫内の床に散水します。ヘタが枯れている場合は軸腐れ病の可能性があります。果面がべとべとしている場合は果実が弱っている可能性があります。(7)貯蔵病害対策生育期(9月下旬)には、病害防除目的で殺菌剤散布をすることで貯蔵性も向上します。以上が、ゆずの収穫期以降の管理と長期貯蔵方法となります。これらのポイントを意識して品質の良いゆずを生産・販売しましょう。(2)せん定の実際内向枝(①)、枝先端の伸長を妨げる直上枝(②)、重なり枝(③)、 下がり枝(④)などを切除して、樹の骨格を整えます。い位置にある枝を整理し(⑤)、樹高を決め、横に張った枝を切り戻して(⑥)隣接樹との距離を開けるようにします。(図2)(1)収穫時期の選定(2)ヘタの取り扱い(3)果実の選定また、最も高(4)予措(よそ)の実施(5)冷蔵庫での貯蔵     ⑤                07【本ページに関する問い合わせ】埼玉県川越農林振興センター 農業支援部 ☎049-242-180490%に上昇するため、必要に応じて⑤ ③ ① ⑥ ④ 図2 せん定の実際② 樹高 2~3m亜主枝図1 目標とする樹形主枝60収穫期以降のゆずの管理及び長期貯蔵について

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