JAいるま野 広報誌 2024.05|No.335
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1 はじめに2 中型獣の特性①アライグマ②タヌキ③アナグマ3 特性を生かした電気柵  「楽落くん」の設置4 設置のポイント管内の農作物への鳥獣被害で最も被害金額が大きいのは、野菜です。特に、スイートコーンやスイカなどは、中山間地以外の平地でも獣害対策が必要になっています。今回は、平地に多い中型獣(アライグマ、ハクビシンなど)の被害対策についてご紹介します。中型獣の対策としては、電気柵による侵入防止が有効です。スイートコーンを加害する中型獣は、主にアライグマ、タヌキ、アナグマです。 「登る」「横に飛ばない」「侵入のために穴を掘らない」の3点が特徴です。やぶれない障害物は、必ず登ろうとします。 「登るのが苦手」「ネット、ビニルひも等をかみ破る」のが特徴です。 「穴を掘る」のが得意です。地際に穴を掘って、柵の下から侵入します。中型獣は、電気柵を設置して侵入を防ぐことが有効です。埼玉県農業技術研究センター開発の、獣の行動特性に合わせた電気柵「楽落くん」は、トリカルネットを設置することで、電線位置が50 cm高さになり、獣がネットをたどって探索したり、乗り越えようとするため、感電する確率が高く、正しく設置すれば非常に効果があります。(設置マニュアル:埼玉県農業技術センター鳥獣害防除担当HP参照)①作付け時に、電気柵設置場所と、外周に管理のための通路スペースを確保しておきましょう。(点検のため)②被害が出る前に、電気柵を設置しましょう。スイートコーンでは、雌花抽出期です。(馴れ防止)③地際に5cm以上の隙間を作らないように設置します。ネットと電線の間隔も5cm以上開かないように、結束バンドで止めます。(くぐりぬけ防止)④設置したら必ず通電しましょう。昼間も通電します。(馴れ防止)⑤雑草や作物の葉やつるなどが、電線に触れないようにしましょう。(漏電して効果がなくなります)⑥電気が十分に通っているか、電流計で確認しましょう。(効果が十分発揮されるように)⑦収穫が終了したら速やかに撤去しましょう。(馴れ防止)07         【本ページに関する問い合わせ】川越農林振興センター 農業支援部 ☎049-242-1804図3 「楽落くんライト」設置作業図2 「楽落くん」設置マニュアル通路(管理者が通れる幅)図1 電気柵設置の場合のほ場見取り図   (例:スイートコーン)電気柵露地野菜の獣害対策について

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