JAいるま野 広報誌 2023.06|No.324
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ベテラン農家の想い若手農家へのアドバイスとは?若手農家の奮闘成長への期待さんはどういう印象なのかを伺うと・・・「今まで出会った方でも特に農業に対して真摯に向き合っている方だと思います。適切な時期に必要なことを細かくスケジュール立ててこなしていく姿はとても勉強になります。また、指導の過程の中で、施肥量の調節方法や収穫し終えた土地の整理方法など、若手農家の私にも丁寧に教えてくださるので、私もその期待に応えたいという気持ちが湧いてきます」と意気込む和田さん。常岡さんとの関係性がわかるエピソードです。ベテラン農家だからこそ、農業を続けていく苦労を人一倍理解している常岡さん。指導する姿にも自然と熱が入ります。「特に気をつけてもらいたいのは『選別作業』です。将来、和田さんが直売出荷と共販出荷のどちらをするとしても、作物の良し悪しを見極める目を養う必要があります。私自身、経験によるところも大きいですが、それを言葉に変え、なるべく和田さんに多くの経験をさせてあげることで、一人前に自立できるようになるサポートしてあげたいですね」と笑顔で話します。一方でこんなアドバイスも。「栽培に直接関係がない細かいところにまで気を遣うことも重要です。大切     なのは雑草などを生やさないようすること。ただ作物を作って売れば良いのではなく、消費者に選ばれるような良質な野菜を育ててもらいたいです。そのためには作物の栄養を奪ってしまう雑草の防除や病害虫・鳥獣害への対策を徹底することを心掛けてもらいたいですね」ベテラン農家、そして指導農家としてのプロ意識が垣間見える一幕です。和田さんは現在、所沢市下富で農地を借り、約50㌃の面積でトウモロコシやオクラ、カボチャなどの季節野菜の栽培を始めています。現在は色々な作物を栽培し、自分に合う野菜を探している最中とのこと。「他の地方から来たので、早く地域に溶け込めるようになりたい。そして将来はJAの直売所にも出荷できるようになりたいです」と話す和田さん。熱心に作業に励む和田さんの背中を常岡さんは温かく見守ります。最後に常岡さんに指導農家として、和田さんへの想いを訊ねてみました。「まずは自分で生活できるように販路を確立し、自立できるようになってもらいたいです。そして行く行くは、所沢市の農業を担う一員になってもらえたら嬉しいですね」明日の農業を担う若手農家への期待を胸に、今日も常岡さんは指導に励みます。オクラの生育状況の確認。葉や土の状態を見ながら適宜アドバイスを送ります。和田さんの圃場でこれから旬を迎えるトウモロコシの生育を確認。指導する姿にも熱が入ります。和田さんから農機について質問を受ける常岡さん。ナシの摘果作業。どれを残すかを見極めながら、黙々と作業に励みます。05

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