JAいるま野 広報誌 2023.06|No.324
3/20

新規就農希望者の円滑な就農を促進し、多様な担い手を育成する塾のこと。JAいるま野では、県・市町・農業委員会・指導農家と連携を図り、新規就農者の育成に取り組んでいます。詳しくは管内10市3町の行政、またはJAいるま野営農企画課(☎049ー227ー6153)までお問い合わせください。欠かせない〟剪定〝は今でも苦戦…繁忙期には地域性が活かされる「地域の輪に貢献したい」担い手の背中を誇らしげに見守る黒澤さん「いるま地域明日の農業担い手育成塾」とは…し、黒澤さんの指導のもと立派な梅農家を目指しています」と田所さんは笑顔で話してくれました。黒澤さんが将来に不安を抱える気持ちに応えようとする田所さん。将来がとても楽しみですね。一方、苦労したエピソードも伺ってみました。黒澤さんは「就農当時、『剪定の先生』と呼んでいる方に出会った。その方が県川越農林振興センターの職員だった頃、家まで来て教えてくれていた。やはり、剪定は1番大事な作業になるので、剪定方法を習得するまで苦労した。今でも少し苦戦する。繁忙期には、ほかの梅農家にも手伝ってもらっている。お互いにアドバイスし合いながら剪定などの勉強の場になっているよ」と話し、田所さんも「剪定は、本当に難しいです。私も黒澤さんのように、生かす枝と切り落とす枝を見極める“目”をいち早く養いたいです」と意気込みました。黒澤さんの最近の1日のスケ    ジュールは、朝から日が暮れるまで収穫作業に励みます。「繁忙期はさすがに私だけでは終わらないので、昔からの仲間にも手伝ってもらい仲間同士力合わせて収穫作業に励んでいる。中には、都内の人も手伝いに来てくれる。夢中で収穫できるからか、とても好評。昔からこの地域は、とても穏やかで人間関係が良好だと思う。同じ梅を出荷する者同士、今後も関係性を大切にしていきたい」と地域性についても話してくれました。田所さんは現在、約40㌃の面積に梅を栽培しています。収穫した梅は入念に選別し、今年からJA飯能農産物直売所に出荷する予定です。黒澤さんは「正直、今年は良質な梅ばかりを収穫できるとは限らない。販売できる梅だけを見分け、買ってくれたお客さまに喜んでくれると私もうれしく思う」と田所さんの背中を押します。「黒澤さんは近隣の農家同士だけでなく幅広く付き合いがあり、とても羨ましく思っています。私も農業を通じて、梅の品質や収量、生産性はもちろん考慮しつつ、地域の輪に貢献できるような農家を目指したいと思っています」と背中を追う田所さん。歴史ある町の担い手として、梅栽培に励む田所さんの背中を誇らしげに見守る黒澤さん。黒澤さんは今日も青空のもと、梅栽培に励みます。梅「織姫」。今年も色鮮やかな梅を収穫きました。梅の品種について説明する黒澤さん㊧。黒澤農園の梅と同町ブランド梅「べに梅」を漬けた昔ながらの梅干し。県内外から買いに訪れるほど人気があります。樹齢100年以上の木「白梅」。幹が太く、立派です。03  

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る