JAいるま野 広報誌 2022.7|No.313
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ねぎは1年を通して需要があります。埼玉県のねぎ栽培は春どりねぎが5月上旬で終了し、夏ねぎが7月から収穫が始まります。5月中旬から6月いっぱいが根深ネギの端境期となります。端境期を少なくするため冬季にトンネルをすることで、沖積土壌では5月中下旬から火山灰土壌では冬季の低温と土壌の乾燥で沖積土壌より遅れますが収穫が可能です。一般的に、一定以上の太さになったねぎが一定時間低温に遭遇すると花芽分化し、長日条件下で抽苔します(ネギぼうずが出てくる)。 の一定条件で花芽分化しますが、日中高温に遭遇すると花芽分化が抑制されることが明らかになっています。これを利用したのが初夏どりのトンネル栽培となります。 そ1 2 34     56789      ら10㌢程度で剪晩抽性の品種羽緑1本太、春扇、初夏扇等播種は10月に行います。チェーンポットCP303を用いた育苗は秋冬ねぎと同様とします。播種量は1穴2粒程度とします。本葉が伸びた定し、しっかりとした苗を作ります。うに条間90㌢程度として深さ10〜15㌢の植え溝を掘ります。その前に可能であれば条間に土壌の乾燥防止、雑草対策として緑マルチ、もしくは黒マルチを張ります。さらに可能であれば灌水チューブをマルチの下に入れておき、乾燥時に灌水ができれば、火山灰土壌においても一層の生育促進、品質向上が図れます。トンネル被覆は、定植後速やかに行います。トンネルは2条分を1つのトンネルで被覆します。被覆資材は、穴無し農ポリ等で被覆します。トンネルの裾は土を載せ保温に努めます。換気は気温の上昇する3月に入ったら始めます。トンネル内の最高気温が35℃を超えないように換気します。気温が上昇するにしたがって換気面積を広げていきます。トンネルの除去は3月下旬から4月上旬に行います。トンネル除去後は直ちに追肥、土寄せをします。初夏ねぎの場合、止め土は収穫の穫する場合は、5月の10日頃となります。3月下旬にトンネル除去後、5月10日頃までの約50日間の間に数回に分けて追肥土寄せを行います。土寄せの位置は止め土を含めて首下とします。収穫は軟白部が確保され次第、適期収穫・出荷に心掛けます。初夏ねぎの栽培のポイント1 2 品種選定播種育苗3 4 定植トンネル被覆土寄せ・収穫6 07「いるま野」2022.712月に定植します。下記図2のよ【本ページに関する問い合わせ】川越農林振興センター 農業支援部 技術普及担当 ☎049-242-18045 凡例 ○:は種  △:定植  V:土寄せ・追肥  ×:収穫昨型初夏どり上中下上中下上中下上中下上中下上中下上中下上中下上中下上中下上中下上中下V V V × ×○ ○ △ △101112図1 作型農ポリ等(穴なし)グリーンマルチ20日前に行います。6月の上旬に収90cm120cm図2定植時の様子ねぎ(根深ねぎ)の初夏どり栽培について

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