JAいるま野広報6・7月号
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1 いつ初発生となるか だんだんと気温も高くなり、生育環境が整うと土壌中や種芋で生き残ったサトイモ疫病病原菌は、サトイモの葉や茎に感染し発病します。 初発生については、気温25℃以上で、且つまとまった降雨のあとが目安と考えられます。2 病斑確認のポイント サトイモの下位葉から、また圃ほじょう場の外縁の株から発生することが多いです。つまり、圃場の外縁にある株の下位葉を重点的に確認することがポイントです。3 疫病菌の病斑 初期病斑は、葉の表面に黒色しみ状の斑点が形成されます。感染してしまうと病徴の進展が早いため、可能な限り早い段階で防除することで、その後の蔓延を抑えることができます。 紛らわしい病斑として、汚斑病がありますが、こちらは葉の全体に病斑が現れるのに対して、サトイモ疫病は、葉の所々にポツポツと病斑が現れるのが特徴です(写真参照)。4 疫病菌の広がり方 圃場の中の1つの株が感染した時に、疫病菌の広がり方として①遊走子のうが水しぶきなどで遠くの株に伝染する場合②隣接している株に次々と伝染する場合の2つのパターンが同時に起こります。 この2つのパターンのうち、②の方が感染拡大への影響が大きいと考えられています。そのため、罹病した葉を見つけたらすぐに取り除いてその場でビニール袋に入れ、密封して処分するだけでも蔓延を抑えることができます。5 効果的な薬剤散布 サトイモ疫病に対して使用できる薬剤を効果的に使うことで、被害を最小限に抑えることができます。 まず疫病が発生する前、梅雨の前後にジーファイン水和剤、またはペンコゼブ水和剤、どちらかの散布を行います。 そして、疫病の発生が確認されたら、ダイナモ顆粒水和剤を散布します。この後、7〜14日空けてアミスター20フロアブルを散布します。このダイナモ↓アミスターの散布を2回繰り返すことで防除効果が高まります。 収穫時期には、軟腐病対策も兼ねてジーファイン水和剤を散布しましょう。 また、薬剤散布を行う場合は、必ずスカッシュ(展着剤)を加用してください(表参照)。6 防除のポイント 畝に入っての防除は行わず、圃場外縁から、または防除用通路を設置してから散布を行います。 蔓延を防ぐ上で圃場脇などに生えている野良生え芋の除去や、サトイモ残渣の処理を徹底しましょう。【本ページに関する問い合わせ】川越農林振興センター 農業支援部 技術普及担当 ☎049-242-1804サトイモ疫病対策写真 紛らわしい病斑 上:サトイモ疫病 下:汚斑病表 防除に必要な薬剤薬剤名希釈倍数散布量使用時期使用回数RACコードジーファイン水和剤1,000倍150~500L/10a収穫前日まで-F:NC, F:M01ペンコゼブ水和剤500倍100~300L/10a収穫7日前まで2回以内F:M03ダイナモ顆粒水和剤2,000倍100~300L/10a収穫21日前まで3回以内F:21, F:27アミスター20フロアブル2,000倍100~300L/10a収穫14日前まで3回以内F:11スカッシュ(展着剤)1,000~2,000倍5~10ml/10L---〇 農薬使用時の注意点 ①農薬ラベルを必ず確認! ②飛散防止に努める ③農薬使用記録簿を付ける〇 農薬は令和2年4月8日時点の登録情報です09「いるま野」2020.6・7

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