JAいるま野広報6・7月号
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特別インタビュー――このような状況の中、出荷者として気を付けていることはありますか? 直売所ではレジにビニールカーテンを設置したり、間隔をあけて並んでもらうなどさまざまな対策を講じています。もちろん私たち生産者も出荷時間をずらすなど配慮しています。出荷者同士やJA職員との情報交換もできる限り手短に済ますよう心掛けています。――生産活動への影響はありますか? 学校給食の停止や飲食店の休業などが相次いだことで、影響を受けている生産者の方もいますが、生産活動においてはこれまでと変わりません。農業は、気候によって左右されるものです。自然を相手にしながら、これまでどおり良質な農産物を生産するためにはどうしたら良いか、消費者に喜んでもらうためにはどうしたら良いかを考えて日々の活動に励んでいます。――現在、直売所の来店者数が増えているようですが… 直売所の良い点は、生産者の顔が見えることです。〝地元の生産者が栽培した農産物を地元で直売する〞という地域に密着した方法が、消費者に安心感を与えているのではないでしょうか。これぞ、地産地消です。このような社会的に難しい状況の中で、今まで普通だと思っていたことが、いかに大切なことだったかと感じる機会にもなっています。今一度、地産地消について考えてほしいと思います。――直売所の存在意義、役割とは何ですか? 直売所とは、消費者の食卓を支える〝地域のインフラ〞と言えるでしょう。生産者は、収穫したばかりの農産物をすぐに販売することができる。また、消費者は、そこで新鮮な農産物を手に入れることができる。そして、「この人が作っているものだから安心だ」という感情が生まれ、ファンができる。だから、生産者はもっともっと頑張れる…。このサイクルを生み出す直売所は、お互いにとって欠かせない場所なのです。直売所がいつまでも、どんなときでも〝地域のインフラ〞として在り続けることを願って止みません。(取材日:5月18日 ※感染防止対策を講じて取材しています)JAいるま野直売組織連絡協議会 会長  紫藤 清司 さんに訊く「山奥の自然を相手に、楽しみながら農作業に励んでいる」と笑顔で話す紫藤会長直売所が存在感直売所が存在感新型コロナ禍の今、思うこと新型コロナ禍の今、思うこと新型コロナウイルスによる影響が続く中、新型コロナウイルスによる影響が続く中、「食と農の拠点」として直売所の重要性が増しています。「食と農の拠点」として直売所の重要性が増しています。JAいるま野の全JAいるま野の全1414直売所でも直売所でも生産者と消費者の懸け橋としての役割を担い、生産者と消費者の懸け橋としての役割を担い、地元農産物の魅力を発信し続けています。地元農産物の魅力を発信し続けています。今回は特別企画として、今回は特別企画として、JAいるま野直売組織連絡協議会の会長を務める紫藤清司さんに、JAいるま野直売組織連絡協議会の会長を務める紫藤清司さんに、現在の状況や直売所の役割などについて訊いてみました。現在の状況や直売所の役割などについて訊いてみました。プロフィールJAいるま野直売組織連絡協議会 紫藤 清司さん定年退職後に就農。JA農産物直売所「あぐれっしゅ日高中央」にフキやワラビ、ソバ、ユズなどを出荷する。令和元年7月より同協会会長を務める。現在、69歳。03「いるま野」2020.6・7

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