JAいるま野 広報7月号_最終
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1  圃ほじょう場周辺でアサガオに似た植物を見かけたことはありませんか? これらは外国から侵入した帰化雑草で、アサガオの仲間です。帰化アサガオ類は熱帯産の雑草で、つる性、発生期間が長いなどの特徴があり、大豆畑に侵入すると防除が難しく、「収穫作業に支障をきたす」「水分含量の高い果実や茎葉が汚染粒の原因になる」「大量の種子を生産し、翌年以降の多発の原因となる」など甚大な被害をもたらします。 対策の第一歩は、帰化アサガオ類の大豆畑への侵入防止です。畑の周辺であっても帰化アサガオ類の密度が高くなると防除しにくくなるので、侵入初期の防除が有効です。帰化アサガオ類は条件が良いと一株で数千〜数万粒の種子を作ります。種子は寿命が長く、土の中で何年も生きていて、水田にしても死滅しません。 2 帰化アサガオ類の種類 管内ではマルバアメリカアサガオ、マルバルコウなどの帰化アサガオ類が多く見られます。●マルバアメリカアサガオ 葉やつる、ガクに毛が多い。子葉の切れ込みは小さく丸みを帯びる。ガクは蕾の頃から先端が細長く大きく反り返る。花は赤から青色と様々。直径約3㎝。●マルバルコウ 葉に毛がない。子葉の切れ込みは小さく丸みを帯びる。花はオレンジ色で直径約1.5〜2㎝。3 防除について⑴花が咲いたら直ちに防除! 畦畔や農道脇などで見かけたら、種子を作らせないように開花・結実前に防除することが重要です。圃場周辺では、刈り取りやバスタ液剤などの非選択性茎葉処理除草剤で防除します。⑵結実前に年に3回は防除! 帰化アサガオ類は4月から10月まで長期にわたり発生して開花・結実するので、年1回の防除では不十分です。防除は6月上旬、8月中旬、9月下旬の計3回実施しましょう。 ⑶刈り取りによる防除の注意事項① 再生防止のために地際から刈り取るか抜き取る!② 種子の後熟防止のために刈り取った株を放置しない! 開花後に刈り取って放置をすると、緑色の果実の中にある未熟種子が後から熟して発芽力のある種子になってしまいます。終わりに・・・ 帰化アサガオ類は、圃場内に侵入したら防除がますます難しくなります。帰化アサガオを地域全体に蔓延させないために、侵入初期の対策と種子を作らせないタイミングでの防除が重要です。【本ページに関する問い合わせ】川越農林振興センター ☎049-242-1804ダイズ圃場に帰化アサガオ類を入れないようにしましょう!写真1 マルバアメリカアサガオ写真2 マルバルコウ 令和元年5月15日現在の登録内容で作成。農薬を使用する際には、必ずラベルを確認しましょう。また、農薬の飛散防止に努め、農薬の使用記録簿をつけましょう。(写真:埼玉の農作物病害虫写真集          Webサイトより引用)07「いるま野」2019.7

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