JAいるま野 広報誌 2018.10 | No.270
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写真1 葉表の不整形病斑写真2 葉裏に発生したカビ川越農林振興センター 技術普及担当 ☎049-242-1804地域一丸で取り組むほうれんそうべと病対策 ほうれんそうべと病は平成27年から28年に入間地域で大発生し大きな被害となりました。平成29年は厳冬で被害は見られませんでしたが、土壌中にはまだべと病の病原菌が潜んでいるので今作での油断は禁物です。適切な防除を行い、発生を未然に防ぎましょう。1 症状と発生時期 最初に土中の卵胞子が伝染源となって子葉または下葉の表面に黄色い斑点が現れます﹇一次伝染﹈。病斑は次第に拡大し、淡黄色から淡緑色の不整形病斑(写真1)となり、葉裏に灰色でビロード状のカビが発生します(写真2)。このカビの分生胞子が飛散し、空気伝染をします﹇二次伝染﹈。 冷涼多湿条件で発生するので、秋・春が発生時期です。また冬のトンネル栽培も発生を助長します。2 薬剤防除の徹底 ⑴ は種時の予防 べと病の大発生を防ぐためには一次伝染を抑えるのが得策です。土壌中の卵胞子は長期間生存するので、どのほ場でも発生する可能性があります。は種時には必ずユニフォーム粒剤を規定量(9㎏/10a)全面土壌混和し、生育初期の発生を抑えましょう。ユニフォーム粒剤の散布量が少ないと効果が無い上に耐性菌が発生しやすくなります。 ⑵ 薬剤散布は 適切な「タイミング」・ 「薬剤選び」・「散布量」で 次の3点を守り効果的な薬剤散布をしましょう。ア 残効が切れる前に次の散布 ほうれんそうべと病の病原菌は発生に適した環境での発芽・侵入が早いので継続的に予防することが重要です。散布剤の残効期間は10〜14日(ユニフォーム粒剤は約1か月)と考えて、定期的に薬剤散布をしましょう。イ 異なる成分を交代で散布 作用性が同じ薬剤(例①ランマンフロアブルとライメイフロアブル、例②レーバスフロアブルとフェスティバル水和剤)を連続して使うと耐性菌が残って多発につながります。作用性の異なる薬剤をローテーション散布しましょう。ウ 規定の液量で散布 散布液が少ないと葉裏まで薬剤が十分かからず、効果が低い上に、耐性菌が発生しやすくなります。3 発病株はすみやかに処分 被害の拡大を防ぐために、発病株は発見次第すみやかに処分しましょう。*適切な処分方法‥ 〇畑でない場所に埋める*やってはいけない処分方法‥ ×発病株を屋外に放置する ( 発病株から分生胞子が風によって拡散する) ×畑にすき込む (土壌中に卵胞子が残る)4 ご近所で情報共有 べと病の大発生を防ぐためには、生産者同士の情報共有が重要です。べと病の発生を確認、またはあやしい症状を発見したらJAいるま野営農販売センターまたは川越農林振興センター農業支援部へ連絡してください。平成30年8月24日現在の農薬登録内容で作成。農薬を使用する際には、必ずラベルを確認しましょう。(写真提供‥HP埼玉の農作物病害虫写真集)07「いるま野」2018.10
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